あたりまえブログ

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大手コンビニのポイント還元で話題の「食品ロス」問題とは?

ここ数日、食品廃棄に対するコンビニの対応が話題となっていました。

www.nikkei.com

今回は、食品廃棄に関する直近のニュースの整理と今後の展望を考えて参りたいと思います。

[目次]

 

食品ロスの問題とは?

食品ロスの問題とは?

食べられるのに廃棄される食品」のことを食品ロスといい、世界的にこの食品ロスが問題となっています。

 

食の不均衡

国連によると、全世界で生産されている食料は毎年およそ40億トンあります。その内の13億トン、つまり3分の1が捨てられているのが現状です。

 

一方で、発展途上国を中心に約8億2,100万人が飢えに苦しんでいます。世界の9人に1人は栄養不足という計算です。

 

先進国では余り物が捨てられ、発展途上国では食料が足りなくなる「食の不均衡」が起きています。

 

2050年に世界人口は95億人に達する見通しです。食品廃棄が続けば、飢餓は途上国から先進国へと広がりかねないと言われています。

 

食品ロスの削減は「環境対策」にも繋がる

食品ロスの問題は、気象変動対策(環境対策)にも直結します。

 

食品廃棄物の約8割が水分と言われており、焼却炉への投入量が減れば、焼却時のエネルギーロスの削減につながります。また、遠方から航空や船舶により必要量以上の食料を輸送することは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出増加につながります。

 

食品ロスを削減することで、エネルギーの消費を抑える効果があります。

 

国内における食品ロスの現状

2016年の農水省の発表によると、国内だけで年間2,842万トンの食品廃棄物等が出されており、その内の646万トンの食品が「売れ残り」や「規格外品」などの理由で廃棄されています。

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これを国民1人当たりに換算すると、お茶碗1杯分の食料が毎日捨てられていることになります。これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量の約2倍に相当します。

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食品ロス削減推進法案

こうした状況の中で、5月16日に国会で「食品ロス削減推進法案」衆院を通過しました。

 

本法案は、政府に食品ロスに関する施策を行う責務があると明記。内閣府に「食品ロス削減推進会議」を設け、廃棄される賞味期限内の食品を企業などから譲り受けて福祉施設などに届ける「フードバンク」活動への支援を義務付けます。

 

小売への影響

大手コンビニ各社は、食品ロスを背景に実質的な値引きの対象を広げることを発表しました。実質値引きとは、販売期限が迫った弁当やおにぎりを購入した利用客にポイントで還元する仕組みを指します。

 

まず、セブンイレブン

セブンイレブン・ジャパンは今年秋から全店で、販売期限まで4~5時間に迫った弁当やおにぎり、麺類などの購入客に対し、電子マネーnanaco(ナナコ)」のポイントを還元する。費用は本部側が負担する。

こちらはローソンの動き。

ローソンは17日、ポイント還元の実験を愛媛県沖縄県の計約450店で始めると発表した。目印のついた商品を夕方以降に購入すれば、導入している共通ポイント「dポイント」「Pontaポイント」を還元する還元率は税抜き100円につき5ポイントで、原資は本部が負担する。

 

食品メーカーへの影響

賞味期限の年月表示化

国内における最も大きい動きとしては、「賞味期限の年月表示化」です。賞味期限が3ヶ月を超える食品については年月表示も可能とし、廃棄の削減が見込まれます。

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これまでの日付管理から月管理になるため、メーカー・小売の双方にとっても業務が効率化される効果もあります。
 

食品メーカーには苦しい話?

一方で、多くの食品メーカーにとっては享受できるメリットよりもデメリットの方が大きいと感じます。

 

賞味期限が緩やかになるということは、商品の回転率が下がることに繋がります。加えてポイント還元によって、これまで廃棄されていた食品を消費者が食べるようになれば、その分メーカーの生産量は下がります。

 

人の"口"の数が変わらない以上、効率的に食料が行き渡れば、メーカーの生産量も提言されていくのではないでしょうか。

 

社会の倫理として考えると、食の不均衡は是正されるべきですし、食品ロスは削減されていくべきですが、食品メーカーの立場で考えると中々厳しい問題かもしれません。

 

以上が直近話題となっていた「食品ロス」の問題です。

 

個人的には興味のある分野なので、今後もおっていきたいと思います!