あたりまえブログ

凡事徹底をテーマにしている中小企業の後継者が「大学時代の自分に伝えたいこと」を書いています。

投資のプロが解き明かす「直感」と「信念」の正体

Forbesの表紙を飾ったり、先日は日経でも取り上げられて話題の慎 泰俊(しん・てじゅん)氏の2013年に出版した著作。

Forbes JAPAN(フォーブスジャパン) 2018年 08 月号 [雑誌]

Forbes JAPAN(フォーブスジャパン) 2018年 08 月号 [雑誌]

 

慎氏は、新興国で零細企業や個人向けのマイクロファイナンス(小口融資)を手がける五常・アンド・カンパニーを創業し、現在は「民間の世界銀行を目指す」とアジア各国を飛び回っているとのこと。

 

私は面識ありませんが、実際に彼の会社に投資をしているVCの知り合いから、彼の徳の高い人柄や志の高さを伺ったことがあります。

 

本書もその評判に違わない、人としての素晴らしさを感じることができます。当時32歳の方とはとても思えないような内容でした。私も20代後半ですが、数年後にここまでの領域に達するには、大きな隔たりがあると感じます。

 

[目次]

 

本書について

本書は、投資銀行を経てプライベート・エクイティ(以下、PE)の世界に身を投じた慎氏が、自身の経験を基に「短時間での判断を可能にする要因は何か」というテーマに迫っています。

 

本書の中で、慎氏は以下のように語っています。

  • 新しいものをつくり続け、成長する企業には、現在見えている数字だけでは語れない「何か」があります。
  • こうした会社には、命令ではなく自分の直感と信念に従って働く経営者(創業者)や従業員がいて、会社自体にも単純に論理的とはいいきれない「自分たちのやり方」があった。
  • こういった「自分たちらしさ」が基準になる場面では、多くの意思決定もすぐ決まることが多い。しかも、それは概ね正しいように見えた。

 

直感と信念

上記の通り、慎氏は「直感」と「信念」が短時間での判断を可能にしていると結論づけます。

 

直感と信念とは何か?慎氏は以下のように定義します。

  • 直感:経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の発想を左右するもの
  • 信念:経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の行為を左右するもの

 

直感や信念は無意識のうちにやってくる

直感や信念は、無意識のうちに、考えぬかれた事柄についてのみやってきます。

 

つまり、直感や信念は経験に由来する、ということです。自身が経験した世界に関する知識や情報を出発点としているので、それ抜きにして直感と信念の精度は上がりません。

 

重要なのは「言語化

それでは直感と信念の精度は、どのように上げるのか?慎氏は「言語化」にあると説明する。

経験に根づいた直感・信念は、それが生まれた直後には完全に言語化されていないものだ。しかし、それは少しずつ、事実の力を借りながら言葉に落とし込まれていく。

投資仮説でも同様だ。投資プロフェッショナルたちがぼんやりと感じている、「その投資の面白いところ」は、単に面白いという漠然としたアイデアだけでは、不十分なのである。

現場に足を向け人の話を聴きながら徹底的に考えることで言葉になった良い投資仮説は、チームの分析と行動の柱となり、投資を成功に導く。

 

私の評価

評価:B

A:殿堂入り

B:本棚に残す

C:買いだが、一度読んだら売る

D:図書館で流し読む

E:時間の無駄