あたりまえブログ

凡事徹底をテーマにしている中小企業の後継者が「大学時代の自分に伝えたいこと」を書いています。

社長のための「中小企業の決算書」読み方・活かし方(安田 順):銀行員は決算書をこう読む!

今回取り上げる本は「社長のための「中小企業の決算書」読み方・活かし方」です。著者の安田順氏は、住専整理回収機構を経て、独立された経営診断士です(詳しいプロフィールはこちら)。

 

本書は、副題にも書かれている通り「銀行員が決算書のどこに注目しているか」を中心に書かれています。中小企業の経営者が自社の決算書を分析する上では参考になる本です。経営者に限らず、中小企業のオーナーを相手にする若手の金融マンやM&Aブローカーが読んでも参考になるのではないでしょうか。

 

[目次]

 

銀行員が見る中小企業の決算書

安田氏は「銀行員はそもそも中小企業の決算書が真実を表していると考えてない」と述べています。残高証明書が必要になる貸借対照表(B/S)の現預金以外の数字は「信用できないもの」という前提で決算書を読んでいるということです。また、銀行員が行う決算書の読み方は「企業の実質的な返済力や資金繰りを測る特殊な読み方」で、「減点方式」で読んでいると説明しています。

 

決算書から「お金の動き」を読む

本書では「中小企業の社長は、損益決算書(P/L)ばかりみてないで、貸借対照表(B/S)から"お金の流れ"を読むべきだ」と述べられています。P/Lの当期純利益とB/Sの純資産の繋がりはもちろん、時系列の流れも重要だと述べています。

 

安田氏は「財務分析(特にBSの比率分析)は、ほとんど経営の役に立たない」と断言しています。比率分析は、ある時点での止まったお金であって、動きが見えないということです。お金の動きもそうですが、ある程度の利益が出ている中小企業の場合、利益の繰延等を行っていることが多いので、上場企業と比べて指標分析の効果が薄いという理由もあるのでしょう。

 

安田氏が推奨するのは、複数のB/Sから「現預金の増減」に着目し、増減の原因を他の勘定科目に求めるアプローチです。B/Sから直接キャッシュフローを読み取るイメージです。

 

銀行員が見る決算書科目

本書に記載されている「銀行員が決算書を読む時に注意するポイント」は以下の通りです。 

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上記に加えて、「保有資産の含み益・含み損」もある程度考慮するべきでしょう。例えば、不動産の含み益が+5億ある場合、それを自己資本に積み増して解釈するはずです。私の想像なので、銀行員の方に実際の所を聞いてみたいですね。

  

私の評価

評価:C

A:殿堂入り

B:本棚に残す

C:買いだが、一度読んだら売る

D:図書館で流し読む

E:時間の無駄 

 

社長のための「中小企業の決算書」読み方・活かし方

社長のための「中小企業の決算書」読み方・活かし方

 

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